top of page

A型は秩序をもたらす~それぞれの“場”

ABO血液型には、不思議なオーラがあります。そんな表現をすると、いかがわしく思う方もいらっしゃるかもしれませんが、まあ、別の言い方をするなら、"場”のムードを変える、あるいは"場"に影響を与える、と言えばいいのかもしれません。


これは私が参加している「血液型人間学」研究の同志が集まる研究会での出来事です。当時のメンバーは7名という少人数で、各タイプが辛うじて揃ってはいたものの、A型はMさん1人しかいませんでした。ある時期、そのMさんの仕事が忙しくて不参加続きになったことがあります。それはそれで、3つのタイプが集まって、ああでもない、こうでもないと意見を出し合ったり、研究報告をしたり、雑談したりと、楽しく盛り上がっていました。


ところがふと気がつくと、イイ大人が集まって2回、3回と会を重ねているというのに、なぜか肝心の事が決まらず、一向に物事が進んでいないのです。それで私は、「よし、次はこの案件だけでもまとめるぞ」などと心に決めて参加するのですが、結局、決定には至らず…となってしまうのでした。


そのうち、ようやくMさんが、久しぶりに登場してくれました。するとどうでしょう。なぜかその日、「え?今までの混沌はいったい何だったの!?」とあっけにとられるくらい、簡単に事が決まってしまったのでした。


Mさんは、お人柄も穏やかで、どちらかというともの静かなタイプのA型です。時々お見かけする"仕切りやタイプのA"とか、リーダーになりやすい"兄貴タイプのA"という感じではありません。ところがMさんが、一人そこに居るというだけで、どこか全体のムードが引き締まり、自然と「決めよう」という方向に進んでいったわけでして、あらまあ不思議…。


そんな出来事を面白がっていた矢先のこと、過去にノーベル文学賞を受賞した川端康成さん(A型)についての記事を見かけました。川端康成さんが書斎に居た夜のこと、泥棒が侵入したそうです。川端さんは無言のまま、眼光鋭く泥棒を見つめたそうで、すると泥棒さん、思わず「だめですか?」と言って、すごすごと静かに帰ったのだそうです。


まあこの場合、川端さんの眼光がよほど鋭かったんだろうし、泥棒にしても、誰も居ないと思って入った暗闇の中で人影に睨まれたら、退散するしかなかったのでしょう。とはいえ、シーンとした無音の中に刺すような鋭利的雰囲気を感じ取り、泥棒はその空気にのまれて去ったに違いない…いかにもA型らしいエピソードだなと、感心してしまいました。


A型が、そこに静かに居るだけだというのに、なぜか引き締まった空気を作り出してしまうんですね。そうしてみるとA型の存在というのは、混沌の中に『秩序』をもたらすのではないか、と思うのです。そして、そのA型が意識的であれば尚のこと、言動のそこかしこにそれが現れ、全体を秩序ある方向へ導くことになります。それがたとえ無意識であっても、A型という生命体がかもし出す一種のエネルギー的な何かが、乱れたものを整列させるような空気を作り出している、とも考えられます。


ああ、もしもこの世からA型が居なくなったら、さぞ世の中は混乱してしまうのでしょう。電車が時間通りに行き来するなどというのは、もはや誰も想像すらしない世界かもしれませんね。


するとこんな感じで、他の血液型においても、それぞれ、場の空気感の質というのがありそうです。


O型なら、それは『活気』をもたらすことになります。何となくグループ全体が元気になったり、行動的になったりするのです。これも不思議なことに、そのO型が、たとえ非常に大人しいタイプのO型であっても、大なり小なり、全体にそういう影響を与えてしまうのです。


あるいはB型の場合は、『開放」と言ったらいいのでしょうか。固まった雰囲気や張りつめた空気に風穴をあけてくれたりするわけで、B型の人がひとりでも加わると、どこかリラックスしたムードが漂うのです。単に面白いギャグを言うとかそういうことではなく、不思議と周囲の肩の力を抜いてくれる存在になっているのです。


AB型は『調和』でしょうか。AB型の場合、全体に強い影響を与えるという感じはないかもしれませんが、グループ内でちょっとした衝突や対立が起こりそうになったときなど、それとなくバランスを取ったり調整しようとしたりするので、平和的なムードになるといった感じでしょうか。



とかく人は、言葉を駆使してコミュニケーションを取ろうと必死になりますが、ある研究によると、人の思いは声に発せずとも、少なくも3メートル四方に伝わるのだそうです。「空気を読む」というのがよく言われますが、あるときは、自らが「空気を作る」というのを試してみてもいいかもしれませんね。



​© 2004 by Humanscience ABO center

bottom of page