スポーツの世界でB型の活躍が目覚ましいということは、これまで何度もお伝えしてきました。最近では、大リーガーの大平翔平さん、あるいはフィギュアスケートの羽生結弦さんや浅田真央さん、ゴルフでは松山英樹さんなどなど、みなさん、日本だけではなくて世界レベルで活躍されています。
ひとりの個人が世界のトップに立つには、相当のプレッシャーを乗り越えなければならないことでしょう。B型アスリートたちは、そんな境地にどうやって到達できたのでしょうか。
B型には、自分の好きなこと、興味を持った分野には、徹底してのめり込む性質があります。そして、周囲を気にしないマイペースな気質も、むしろ功を奏しているでしょう。
しかもB型たちは、その高いレベルを、はたから見るといかにも楽しそうに、やってのけてしまうのです。この楽天性こそが、B型を最強にする秘訣だろうか、とも思えます。
しかし、これらのB型気質に甘んじているだけでは、やはりもう一歩足りない気がします。もしそうなら、世のB型たちの多くが、もっと全面に出てくるはずです。ところが実際には、能力を発揮しきれないB型さんたちもたくさんいるわけで、そんなに簡単にはなっていないのです。
B型には、プレッシャーを乗り越えるのに都合の良い性質が備わっているには違いないのですが、それらの性質を有効に生かすには、どうやらもうひとつ、決め手になる頑張りが必要なのです。それはいったい何かということが、B型自身も知りたいところですよね。
ところがこれが、B型にとってはなかなか難しいことかもしれません。なぜかといえば、皮肉にも、B型を最強にする"楽天性"こそが、その一方で、その力を邪魔しているからなのです。
たとえば、何か事を成そうとします。すると誰でも何らかの問題にぶつかります。そういうときにもB型は、「何とかなるさ」という気楽さがどこかにあります。「何とかしなきゃ何ともならない!」という切羽詰まった状況に陥ることが、他の人よりずっと少ないのです。
ところが人間というのは、追い込まれないと本当の力を出し切れないというサガがあるようです。これは生物学的にも証明されているのですが、生物は通常、力を温存するようにできています。それはいざという時に備える防衛本能です。しかし非常時では、生き残るために驚くべき力を出せるようになっています。
とするとB型は、常に自分を追い込まない性質を持っているようなところがあり、なかなか本当の力を発揮する場面が訪れないというわけです。
だからB型の中には、「自分はもっと能力があるのに評価されない。それを発揮する場所がない」と思っている人が結構いるのです。それを、世の中のせいにしている人も時々見かけます。けれどその原因は、自分の中にあるのかもしれません。
それぞれの分野で活躍しているB型さんたちは、そのことを意識してか無意識か...よく心得ているように見受けられます。彼らは、自ら自分を極限に、追い込む行動をとっているのです。
誰も入ったことのない陵域へ勇気を出して踏み出し、自分の好きなことに他人の100倍情熱を燃やし、強いプレッシャーの中へ進んで身を置こうとする。そうすることで初めて、B型は、悠々と力を発揮したりするというわけです。
よくB型さんたちは、「相手と点が競っているときほど燃える」といいます。追いつめられる程、ムキムキと底力が出てくるということではないでしょうか。
しかし人は、そうそう自分を追い込むことが容易にできるわけではありません。できれば楽な道を選びたいのが人間なのです。そんな人間のサガを持ちながら、それでも先へ進みたいという情熱で、自分を追い込んでゆくことができたB型たちだけが、そこへ行けるのでしょう。
人の性質というのは、どの血液型もそうですが、同じ気質があるときは評価されるように働き、あるときは評価を下げる働きをします。B型の楽天性という気質もまた、良くも悪くも働くということなのですね。
B型にとっては、このジレンマは少々やっかいかもしれません。けれど、それをどうやって乗り越えるかが、B型人生の、ひとつの課題になる気がいたします。
それぞれかもつ、それぞれの能力。自分の力をどう使うべきかは、ひとりひとりの工夫が必要なのでしょう。