あるとき新幹線に乗ったら、隣に4~5歳の男のお子さんを連れたご家族が座っていました。男の子は、お父さんとお母さんに、楽しそうにおしゃべりをしています。
とにかく男の子は、休むことなく、ずっとしゃべり続けています。そのうち、ご両親も疲れたのでしょう。
「ちょっと静かにしようね」
と、男の子が話すのを制しました。
すると男の子は、「はーい」と素直に返事をして、一瞬、だまりました。でも、それもつかの間。お母さんとお父さんに相手をしてもらえないと分かると、今度は持っていたオモチャを取り出したり、雑誌の写真を相手にしたりして、やはりずうっと、何やら楽しそうに、話しかけているのです。
私は、「この子、きっとO型に違いない」なんて、勝手に思いながら、それにしても、よくそんなに、次々とお話ができるものだと、感心しながら眺めていました。
O型さんは、お話作りが得意なのです。子どもの頃というのは、意識や行動がまだ制御されずにいるので、自然な振る舞いが素直に表れます。O型の子は他のタイプに比べると、言葉が早く発達する子が多いのですが、思ったこと、感じたことが、スラスラと口から出てくるようで、オモチャでも食べ物でも、手に取った物を擬人化しては、次々とお話を作ってしまったりします。
幼稚園児の観察に行ったとき、お絵描きをしている子どもたちのところへ行って「何の絵を描いているの?」と聞きます。ほとんどの子は、モジモジしたり困った様子で、うまく説明できないのですが、O型の子は、
「これはお父さんで、これは僕、隣のユウちゃんと一緒に遊んでるの!それでね、、」
という感じに、みごとに「起承転結」のあるお話をしながら、説明してくれることがよくあります。
O型は、強い現実性とロマンチシズムを合わせ持っております。これは一見、相反する性質のようにも見えますが、生きとし生けるものは、ある時は容赦なく現実的な選択をしながら、そこには必ず、生命のロマンも表裏一体となっているものなのです。
O型遺伝子は、人間が自然界の一部として備わっている生命の自然性を、素直に持っているのだろうと考えています。O型遺伝子の、『リアリズム』と書かれたカードの裏側には、『ロマンチシズム』と書かれているに違いないのです。
そんなわけで、O型さんは、お話作りの上手な子どもたちが、めっぽう多くなるのでしょう。実際、小説家や脚本家、あるいは音楽や絵画などの芸術家に、O型は実に目立ちます。
そうそう、あの、美しい映像と心優しい物語で、世界中を感動させた宮崎駿さんもO型です。宮崎さんの作品は、子どもだけでなく、大人たちにも夢を与え、ロマンでいっぱいです。しかし、プロデュース面でも成功しなければ、これほどまでには至らなかったのではないでしょうか。
そこはまさに、O型のもう一方にある現実的感覚が、みごとに功を奏したのでしょう。O型の現実性とロマンが、上手~くかみ合いながら発揮されると、万人の支持を得られるような結果になるという、これ以上にないお手本です。
世の中に蔓延する、合理化やスピード、利益優先、、そんなものばかりを求め過ぎた現代社会を眺めていると、「やれやれ」と、心配になります。そのような世の中では、O型の現実性の方ばかりが、どんどん成長していってしまいます。
O型の『現実主義とロマン』は表裏一体。その両方が補い合う時、O型は、最もバランスが取れた、豊かな人生を送れるに違いないのです。そして、そういうO型さんが、世の中に夢や希望を与えてくれることで、社会も人々も活気づくのです。
宮崎駿さんのような、お話づくりの上手なO型さんが、たくさん現れたら、どんなに世の中がステキになることでしょうか…。だから、夢いっぱいの"お話し"を語りつづける、O型の子たちを見る度に思うのです。このステキな神様からのギフトを、どうか摘み取らないで、と。
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