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車の運転にも気質の特徴がよく現れているのがわかるよ。
みんな、安全運転をしてね!
 
  O型  
  普通は安全運転をしていても、ふと油断したスキに横から追い抜きをされたり、あおられたりすると、がぜん闘争心が沸いてカッとなったり我を忘れたりしてしまう。  
 
  A型  
  他人を乗せている時にはあまりないけれど、一人で運転している時には運転をストレスのはけ口にして無理なスピードを出したり、感情を運転にぶつけたりしてしまう。  
 
  B型  
  とにかく他に気をとられるよそ見運転が一番多い。また、本当は慎重にスピードを落とした方がいいカーブや悪道に限って、なぜかアクセルを踏んでしまう人も目立つ。  
 
  AB型  
  一にも二にも居眠り運転に注意!命よりも眠気が優先することがあると自覚しておくぐらいが身の安全のため。また、同乗者に話しかけられるのは苦手なくせに、はっきり断れずに散漫になって運転に集中できなくなることもよくある。  
 
(AIU保険会社との調査結果/1978年実施)
 
 
調査企画の概要
 
 
  1.調査テーマ 血液型自動車事故考
  2.調査目的 加害者自動車事故を起こした者の血液型と、事故の関連を調べることを目的とした。
  3.調査対象者 AIU保険会社の自動車保険に加入していて、今年1月〜3月に加害事故を起こした者、全国で約2,000名を調査対象とした。
  4.調査方法 事故報告のあった者に、AIU保険会社の損害査定員が調査
  5.調査期間 昭和53年1月〜4月
  6.有効回答サンプル 1,374 名
 
     
 
  1. 日本人の平均的血液型分布を比較してみると、全体の加害自動車事故がO型に多く、A型に少なく、B型、AB型はほぼ平均。  
 
  今回の調査で有効回答サンプルとなった1,374名の血液型をみてみると以下のように、O型(35.6%)、A型(34.3%)、B型(19.6%)、AB型(10.5%)という構成なった。これを日本人の平均的な血液型分布と比較してみると、O型は日本人の平均的な血液型分布よりもやや多く、A型はやや少なく、B型、AB型はほぼ同じ、であることがわかる。  
   
     
 
  2. 事故多発世代、O型は20歳未満、20歳代、50歳以上が、A型は20歳未満、B型は30歳代が、AB型は40歳代  
 
  次に加害自動車事故を起こした者の年令面についてみると  
 
  1. O型は、20歳未満のドライバーが起こした事故の5割、20歳代のドライバーの起こした事故の4割、50歳代以上ドライバーの起こした事故の4.5割を占め、これら世代の事故率は高い日本人平均の血液型分布ではO型は30.7%であることを考えると注目すべき数値である。
  2. A型は各年代とも、日本人平均血液型分布である38.1%より高い数値を示すものがない。しかし各年代の中から強いて事故率の高いものをピックアップすると、20歳未満の37.5% があげられる。
  3. B型は、20歳未満、20歳代、40歳代ともに事故率は少ない。しかし30歳代だけは他の年代に比較して特別に高い数値を示している。
  4. 事故報告のあった者に、AIU保険会社の損害査定員が調査
  5. AB型は、特に目立つのは40歳代に事故が多いこと。17.6%という数字は、日本人の平均的血液型分布9.4%の約2倍になる。
 
     
加害自動車事故者の年令別血液型構成(未確認15人を除く)
 
  調査数 O 型 A 型 B 型 AB 型
20歳未満 21人 50.0% 37.5% 12.5% 0%
20歳代 597人 39.2% 35.7% 16.6% 8.5%
30歳代 441人 31.3% 32.7% 24.5% 11.5%
40歳代 204人 29.5% 35.3% 17.6% 17.6%
50歳代以上 93人 45.2% 29.0% 22.6% 3.2%
調査対象者の血液型構成 35.6% 34.3% 19.6%  10.5% 
日本人の平均的血液型分布 30.7%  38.1% 21.8% 9.4% 
 
  印は特徴的なところ。  
     
 
  3. 運転歴では、O型は“中堅クラス”(1年以上10年未満)、A型は“免許とりたてクラス”(1年未満)、B型は“ベテランクラス”(10年以上15年未満)、AB型は“免許とりたてクラス”に事故多し  
 
  運転歴についてみると  
 
  1. O型は「1年以上5年未満」(39.5%)、「5年以上10年未満」(42.9%)が多い。言い直せば1年以上10年未満という“中堅クラス”のO型は要注意ということになる。
  2. A型で特に目をひくのは「1年未満」の“免許とりたてクラス”で事故が多いこと。 “免許とりたてクラス”の事故の半分(50.0%)はA型という数字になっている。
  3. B型は比較的各年代とも事故が少ないのに、急に「10年以上15年未満」という “ベテランクラス”で28.1%と高い事故数を記録している。
  4. AB型はややA型と似て「1年未満」に事故が多い。
 
     
加害自動車事故者の運転歴別血液型構成(未確認15人を除く)
 
  調査数 O 型 A 型 B 型 AB 型
1年未満 78人 23.1% 50.0% 11.5% 15.4%
1年以上5年未満 387人 39.5% 33.3% 18.6% 8.5%
5年以上10年未満 336人 42.9% 33.9% 14.3% 8.9%
10年以上15年未満 267人 29.2% 30.3% 28.1% 12.4%
15年以上 291人 32.0% 35.1% 21.6% 11.3%
調査対象者の血液型構成 35.6% 34.3% 19.6% 10.5% 
日本人の平均的血液型分布 30.7%  38.1% 21.8% 9.4% 
 
  印は特徴的なところ。  
     
 
  4. O型は「歩行者に対する人身事故」、A型は「単独事故」、B型は「交差点における出合頭事故」、AB型は「追突事故」が各血液型の特徴  
 
  この調査のメイン・テーマとも言うべき、事故と血液型の関連についてみてみたい。8項目の事故様態別に血液型構成をみたのが下表だが、これをもとに考えてみたい。  
 
  1. まずO型で目につくのは「歩行者に対する人身事故」。この事故の58.3%、約6割弱をO型が占めている結果には驚かされる。次いで「交差点における右折対直進事故」の44.5%「交差点における出合頭事故」の42.5%が目につく。
  2. 型は「単独事故」(42.1%)、「その他の加害事故」(40.7%)の二つが特徴的。
  3. B型は、「交差点における出合頭事故」が26.0%と他の事故よりも構成比が高い。
  4. AB型は「追突事故」(19.2%)がトップで、「車線変更事故」(14.3%)も目立つ。
 
     
事故様態別血液型構成(事故の分類方法については後の注を参照)
 
  調査数 O 型 A 型 B 型 AB 型
追突事故 282人 31.9% 28.7% 20.2% 19.2%
交差点における出合頭事故 219人 42.5% 26.0% 26.0% 5.5%
交差点における右折車と直進車の事故 81人 44.5% 29.6% 14.8% 11.1%
センターラインオーバーによる事故 72人 41.7% 29.2% 16.6% 12.5%
車線変更による事故 63人 33.3% 38.1% 14.3% 14.3%
歩行者に対する人身事故 72人 58.3% 29.2% 8.3% 4.2%
単独事故 342人 32.5% 42.1% 19.3% 6.1%
その他の加害事故 243人 27.2% 70.7% 21.0% 11.1%
調査対象者の血液型構成 35.6% 34.3% 19.6%  10.5% 
日本人の平均的血液型分布 30.7%  38.1% 21.8% 9.4% 
 
  印は特徴的なところ。  
     
  以上の結果を、後の能見正比古さんの解説も参考にまとめてみると、自己防御、危険を避ける能力の高いO型は車対車の事故でなく相手が最も弱い歩行者に対する人身事故が最も多い。車対車でも大きな事故につながる、追突、車線変更事故などは少なく、交差点上の事故が多いちみつな注意力をもち、安全運転に徹する人の多いA型は車対車事故は少なく、電柱にぶっつけた、溝にタイヤを落としたといった単独事故やその他の事故が多い。
技術的にはすぐれたものをもっているB型は、ややナガラ族、不用人癖があり、それが前方不注意による「交差点おける出合頭事故」を生んでいる。B型は目移り事故、不注意運転による割合小さな事故が特徴のよう。
AB型は疲れやすい、睡眠不足の影響を最も受けやすいタイプで、危険に対する防衛本能はやや乏しい傾向があるが、「追突事故」が最も多いのもこうしたAB型の特質を反映しているようだ。
 
     
  注・この調査で用いた事故分類(例示)  
 
1. 追突事故(車対車)
イ. 前車が急停車したため、急ブレーキをかけたが間に合わず、前車に追突。
ロ. ほんの一瞬居眠りしたと思った途端、前車に追突してしまった。
ハ. つい話に夢中になり、脇見運転で前車に追
 
2. 交差点にこける出合頭事故(車対車)
イ. 見通しの悪い交差点で減速しないで進入したところ左側からきた車と衝突。
ロ. 一時停止標識のある交差点を急いでいたので一旦停止を無視して交差点に進入したところ、左側から徐行して進入してきた相手乗用車の右ドア付近に衝突した。
 
3. 交差点における右折車と直進車の衝突事故(車対車)
イ. 交差点に通りかかり、青信号だったのでそのまま交差点内に入り十分に前方を確認しないで右折したところ、直進してきたライトバンと衝突してしまった。
ロ. T字路にさしかかり、左側から小型貨物車が目前にきていることを確認しないで急に右折したところ、小型貨物車の運転席付近に衝突した。
 
4. センタータインオーバー(車対車)
イ. 家族と一緒にドライブ中、ハンドル操作をあやまりセンターラインをオーバーした為、対向車の乗用車に正面衝突。
ロ. 進行方向前方にて乗用車がセンターラインを超えてUターンしようとしているのを発見したが、当然停止してくれるものと思い、そのまま進行したところ、その車がUターンしてきた為、相手の車の左後部に衝突した。
 
5. 車線変更(車対車)
イ. 友人との待ち合わせで急いでいたので、後方車の動静を十分確認しないまま無理な追い越しをかけ、後方車の左フロント部分と接触してしまった。
ロ. 進行方向の道路工事を発見、進路を変更したところ併進車の左ドア部分に追突してしまった。
 
6. 歩行者に対する人身事故
イ. ほんの一瞬目を離したすきに、道路横断中の老人を轢いてしまった。
ロ. 狭い道路にさしかかったので、歩行者に十分気をつけながら徐行したが駐車車両の陰から子供が急に飛び出してきたので、避けられず子供に接触。
ハ. 横断歩道のある道路にさしかかったので、停止しようとしたが、ブレーキとアクセルを間違えた為、横断中の主婦をはねた。
 
7. 単独事故
イ. 帰宅途中、前方不注意の為電柱に衝突。
ロ. 運転中、カーブでハンドルを切りすぎ崖から転落。
ハ. 雨の日、急カーブでスリップし横転、車が大破する。
ニ. 坂道で、停めてあった車が、かってに動き出し、立木に衝突。
ホ. 溝にタイヤが落ち込み、車輪がこわれた。
 
8. その他の加害事故
イ. 友人数人とドライブ中、子供が道路を急に横断した為、急ブレーキをかけ、そのショックで友人一人が頭をフロントガラスにぶつけ、全治一週間のケガ。
ロ. 駐車場からバックで車を出す時に、後方をよく確認しなかった為、駐車中の車に接触。
ハ. 舗装されていない砂利道に差し掛かり、タイヤから弾けた小石が停車中の車のフロントガラスに命中し、ヒビが入る。
ニ. 後方をよく確認せず、ドアを開けようとした為後からきた車の左ドアに接触してしまった。
ホ. 商店につっこんだ。
ヘ. 走行中、犬が急に前方に飛び出してしたので避けようとハンドルを急に切ったところ、車が横転し同乗者が負傷した。
 
 
     
 
  5. 心配ごとがあってもケロッと忘れられるO型
イライラに強いO型、弱いB型
同乗者のおしゃべり、O型は拒否タイプ、歓迎タイプの両極端、
AB型は拒否タイプ
 
 
  加害事故を起こした1,374名のドライバーの血液型と年令、運転歴、事故様態といった実態面に次いで、ドライバー自身に対して直接たずねた意識面についてみてみたい。質問したのは以下の3問。  
 
1. 仕事や家庭に心配ごとがあるとき、はどうでしょうか。
a. たしかにいくらか影響はある。
b. 運転席に坐れば、強いて押える。
c. 運転席に坐れば、ケロッと忘れられる。
 
2. 急用などで時間が切迫しているとき、はどうでしょうか。
a. たしかに、イライラする。
b. イライラすまいと、自分を押える。
c. 着くときは着くのだ。影響ないと思う。
 
3. 同乗者の「おしゃべり」は、どうでしょうか。
a. 気が散るから、なるべく控えてほしい。
b. あまり感じない。
c. 少しぐらい話しかけられたほうが気晴しになる。
 
     
 
心配ごとがあっても運転時にはケロッと忘れられるO型
仕事や家庭に心配ことがあるとき、どの程度運転に影響があると思いますか。
 
  調査数 O 型 A 型 B 型 AB 型
影響ある 747人 33.3% 36.1% 20.5% 10.1%
強いて押える 372人 35.5% 30.6% 21.0% 12.9%
忘れられる 255人 42.4% 34.1% 15.3% 8.2%
調査対象者の血液型構成 35.6% 34.3% 19.6% 10.5% 
日本人の平均的血液型分布 30.7%  38.1% 21.8% 9.4% 
 
まず最初の質問で、心配ことがどの程度運転に影響するかとの質問に、「運転席に坐ればケロッと忘れられる」と回答した者をみてみると、O型は忘れられるタイプが多く、A型は普通、B型、AB型はやや忘れられないタイプという結果。
 
イライラに強いO型、弱いB型
急用などで時間が切迫しているとき、どの程度運転に影響があると思いますか。
 
  調査数 O 型 A 型 B 型 AB 型
イライラする 633人 33.7% 33.7% 21.8% 10.9%
自分を押える 507人 34.9% 33.1% 20.7% 11.3%
影響ないと思う 231人 42.9% 37.7% 11.7% 7.7%
調査対象者の血液型構成 35.6% 34.3% 19.6% 10.5% 
日本人の平均的血液型分布 30.7%  38.1% 21.8% 9.4% 
 
次に「急用などで時間が切迫しているとき、どの程度運転に影響があるか」という質問で、各血液型別の運転時におけるイライラ度を探ってみた。「運転には影響ない」という回答をみてみるとO型が多く、A型やや多く、B型かなり少なく、AB型はやや少ない。O型、A型はイライラに強く、B型、AB型はイライラに弱い、と言えそう。
 
同乗者のおしゃべりO型は拒否タイプ、歓迎タイプの両極端、AB型は拒否タイプ
同乗者の「おしゃべり」はどの程度運転に影響があると思いますか。
 
  調査数 O 型 A 型 B 型 AB 型
控えてほしい 189人 36.5% 30.2% 20.6% 12.7%
あまり感じない 480人 29.3% 33.8% 25.0% 11.9%
気晴らしになる 387人 38.0% 31.8% 21.7% 8.5%
調査対象者の血液型構成 35.6% 34.3% 19.6% 10.5% 
日本人の平均的血液型分布 30.7%  38.1% 21.8% 9.4% 
 
さらに同乗者のおしゃべりについてはどうだろうか。「控えてほしい」とする者をみてみると、O型はやや多く、A型少なく、B型やや多く、AB型は多い。また「気晴らしになる」と答えた者の内訳をみてみると、O型多く、A型少なく、B型多く、AB型少ない。O型は同乗者のおしゃべりについて拒否か歓迎か両極端に分れ、A型、B型は特に気にしないタイプAB型は拒否タイプという傾向のようだ。
 
     
 
 
調査結果についての作家、能見正比古さんの分析
  危険をさける能力の最も高いはずのO型に、最も加害事故が多いのはどうした訳か?
”運転歴の浅いA型危険”は日頃の所見と同じ
 
 
     
 
 
     
  ABO式血液型が、人間の行動性と大きく関わりあっている事実は、多方面の分類からのおびただしいデータからも、疑う余地もなく実証されてきた。 これは人間性に関する科学的事実としては、全く新しく知られたものだけに、今後の知識の広
がりは、図り知れぬものがあり、同時に、得られた知識の一つ一つが、あらゆる面に有効的な活用性を持ってはね返ってくる。
その重要な一つに、自動車の運転適性と、その安全策の問題がある。車社会が、今後いよいよ過密の度を加えることは、必然の成り行きであり、社会問題としての事故防止の重大さも、それ
につれて、大きくなっていく。
自動車事故が、ドライバーの性格に根ざす部分が多いことは、これまた、言をまたない。
従って事故防止にはドライバーの性格管理も重要な課題となる。そのためにも、運転に影響する性格の確実な知識が必要になってくる。
私も、早くから各血液型の基本的特性から、ドライバーの運転傾向について推論をし、本格的な調査の必要なことに関して問題提起をしてきた。血液型と人間性の関係も、たとえば百科事典(グランドユニバース講談社大百科)にも掲載されるなど、一つの研究分野として社会的にも普及定着し、それにつれて近年、まじめに研究を志す人々が、一般にも、学園内にも、少しずつふえてきたが、この交通事故問題にもこの2〜3年、調査の試みがチラホラ現われてきたのは喜ば
しいことである。本年も宇都宮東警察署による管内の交通事故と血液型の関連調査が話題になったりしたが、このAIU保険会社の試みは、交通事故を体験したドライバーたちへのアンケート調査であり、1,374人という大量の調査数から考えても、この方法による最初の本格的調査として、きわめて注目すべきものである。
もちろん、調査方法について、安全とは言えず、アンケートの内容も、量質ともに、今後の研究と試行錯誤を重ねる必要がある。それでも、今回のこの調査からいくつかの手がかりや、重要なヒントが見出され、この方面の研究に大きな踏み台となっている。

 
     
 
加害事故車はO型が多いのか?(〔1〕の調査結果について)
日本人平均の血液型分布は、昭和9年東京人類学会によって調査がまとめられ、以降調査が重ねられ、昭和36年末、故古畑種基博士らが調査数1,148,623人について集計したものが、現在まず信頼のおける数字と言える。この日本人平均の血液型分布と加害自動車事故の血液型構成を比較してみると、
 O型が目立って多く
 A型がかなり少なく
 B型 やや少な目
 AB型やや多目

となる。全ての化学分野で多用されるカイ自乗検定によって、その有意差を調べれば、危険率Pは0.1%を大きく下回る。この血液型分布の偏りには、偶然性がほとんどなく、極めて高い有為性があるということである。
B型とAB型については、この程度では特別の意味を追求する必要はないが、O型とA型については考える必要があるだろう。
A型については拙著「血液型人間学」中でも指摘したが、安全運転に徹する人が多いことが観察される。A型が平均して、ちみつな注意力をもち、周囲に対して神経のレーダーを張りめぐらせている感のあることは、私も常に述べてきた。A型が平均して事故が少なくなっても、充分納得できる。問題はO型である。O型が危険をさける能力が最も高いことも、観察から見てとれる。
交通事故で言えば、被害事故は最も少なくなる可能性は充分ある。ただそれが、加害事故の抑制につながらないように見えるのが気にかかる。
しかし、この総合的な数字で、有意性の内容、つまりO型の加害事故の多い意味を、軽率に決めつけるのは危険である。なお個々の基本的なケースについて調査の要があろう。
もう一つ前提条件がある。
果たしてドライバーの血液型比率(あるいは保険加入者の血液型比率)が、日本人全体のそれと、ほぼ一致しているかどうかの問題である。これほどの普及をみた車社会であるので、血液型による差がないとも思えるが、やはり一応の調査の要はあるであろう。
 
運転歴の浅いA型は危険!(〔2〕〔3〕の調査結果について)
加害事故車の年令別データは、各年代について、それぞれ有意差が認められる。また加害事故者の運転歴別データは、表全体の数字に有意差が認められる。全体のバラつきについて、有意
差検定を行ない、危険率Pがほぼゼロという高度な有意差が得られる。
以下各血液型について、その傾向と、有意の内容についての推定を試みる。

《 O 型 》
20代から40代にかけて事故は漸減している。これは10年以上の運転歴が、10年未満のそれに比べて大幅に減っているのと、ほぼ対応する。多分これは技術的問題であろう。O型の運転技術は、習得が早いとは言えないが、習得の深さ、なれるにつれて、熟練度が深く体にしみこむ点ではズバぬけている。キャリアが15年、20年と多い場合、同程度のキャリアの他の血液型のドライバーと比べ、O型の技術はかなり高いのではないか。
20歳未満のO型の加害事故が比較して多く、1年未満のキャリアで著しく少ないのが奇妙な対照に見える。O型は、身体の危険に対する防衛本能はきわめて高い。1年未満では、恐らく極めて用心深い運転をすると思われる。一方、若いO型には、一種自己顕示的な反抗ポースが目立つ。それが防衛本能にせり勝つことも考えられるのだ。
50代以上のO型の事故の多さは、これだけでは解釈できない。O型が、身体的、感覚的な衰えが比較的早いという見方、また50歳すぎて運転する者が、ことにO型に多いという見方がある。そのことも可能性が高そうで、今後の調査をまたねばならぬ。

《 A 型 》
運転歴一年以上で、比較的安定した数字。A型の事故平均が34.3%であったから、30代と50代の数字の安定からも、A型が比較的安全運転という所見を裏書きする。ただ、1年未満の事故者の多さには驚かされる。78人中、39人がA型なのだ。私は、5年前に「血液型人間学」(187ページ)にこう書いている。
「免許後一年、一年半で、この種の事故を起し、それから安全運転に徹するA型が多いのである資料はより集める必要があろう。だがとりあえず警告しよう。特に、A型は免許後一年半までが危い!」この調査は、はからずも私の5年前の警告を裏書きする数字を示している。
理由については同書でも述べたが、抑制タイプの多いA型の、運転席に坐ったときの解放感が、危険の原因と考えられる。また一人で乗るときのA型が、同乗者のいる場合よりも危険度が高い所見なのも、同じ理由で、この面も今後資料収集が必要である。
また40代のA型でやや高率なのは、A型特有のストレスの影響かとも思うが、これは増え幅が小さいので何ともいえない。

《 B 型 》
30代ではね上っている事故が目につく。これは、運転歴では1〜5年で、やや高いのとほぼ対応する。そして運転歴で15年以上で、また事故率の著しいピークが出る。このあたりはA型と対照的である。
B型には、O型のような自己顕示欲も乏しく、A型によくあるスピード好みも目立たない。運転歴の浅い間は、正直に、緊張感のほうが優先するのであろう。馴れてくると、かえって生来の不用心癖A型とは逆に環境や周囲の状況に対する注意力の粗さが表面に出てくると考えられる。
運転歴15年以上で、再び大きくはね上がるのは、この時代のB型が趣味や仕事の幅が大きくなり、運転中、フッと他のことを考えたりする率がふえるのではないか。これは推定というより想像に近いが、ナガラ族の中心はB型であるのは間違いない。運転しながら何かを考えることが、危険を増すことははなはだありそうなのである。
ただ技巧的には、B型ドライバーはすぐれる。事故といっても目移り事故、不注意運転による小事故が多く、」大きな事故にはつながりにくいようである。

《 AB 型 》
目立つのは運転歴の1年未満と、年令の40代事故率がはねあがることである。
AB型はO型と対照的に、危険に対する防衛本能が乏しい。自動車事故の恐怖を認識するのに、O型と反対にある程度の時日を要することを、この数字は教えている。
40代の多さは解釈しにくい。私の想像ではAB型の疲れやすさのせいかとも見ている。
私が繰返し述べてきたことに、AB型の睡眠不足に対する度外れた弱さがある。そうした疲れが、40代のドライバーに増えるのではないだろうか。10代がゼロという数は、こうなるとO型と対照したくなる。あるいはAB型のドライバー志向そのものが、比較的おそいことも考えられる。

 
人身事故で、こわいO型(〔4〕の調査結果について)
〔4〕の事故様態別調査は、まだ不充分の要素が多い。というのは、従来行なわれている事故様態の分類は、性格による要因を考慮したものでは無論なく、大ざっぱな形式的分類にすぎないからである。たとえば、等しく単独事故といっても、そこには性格差に応じた、さまざまの形のものがあるはずである。それを単独事故と一括してしまえば、血液型に応じた差が現われるわけはない従って、事故様態別調査の分類につき、各血液型の加害事故者の平均値を基準として、カイ自乗検定を試みても、鮮明な有意差を示さない項目が多いのも当然といえる。
それだけに、「追突事故」「交差点における出合頭事故」「歩行者に対する人身事故」の三項目で、危険率Pが0.1%、またはそれ以下という大きな有意差を示すのはきわめて注目に値する。中で問題なのは、「歩行者に対する人身事故」で、O型がとびぬけて多い。これは宇都宮東警察署の調査でも、人身事故のO型の多さが、はっきりと有意差を出していたことと合せても意味が加わる。あるいは本調査において最も重大なデータと考えてもいいであろう。
今この「歩行者に対する人身事故」と「交差点における出合頭事故」「交差点における右折対直進事故」を除けば、O型の事故率は31%、A型は36%となり、O型の運転は決して無茶ではなくむしろ用心深いものとの印象を与えるのである。
前記のように、O型の自己防衛本能は、他の血液型に立ちまさって高く、その意味では最も安全運転とも言いうるのだ。ただ相手が人間の場合、それが裏目に出る。相手をさけることにより、自分に危険が生ずると考えた瞬間、そうした極限状況において、自己防衛本能が優先することが多分に考えられるのである。
理由については、さらに資料を求める要があろう。しかし交通事故の最大の課題が人身事故であることを考えるとき、あえてO型ドライバーに対する重点的事故教育の検討を提案したい。(なお数字を得ているわけではないが、北海道において人身事故が最も多いと聞いたことがある。そして北海道はO型が34%余と、日本で最もO型の多い地域なのである。)
「交差点における出合頭事故」でのB型の多さは、明らかに前方不注意であろう。同じ交差点事故でも「交差点における右折対直進事故」ではB型は少なくなっているが、一旦信号を意識すればB型の注意力は多方面に綿密になることを物語っている。
「追突事故」のAB型の多さも、きわめて異常である。B型と共通して、やや運転以外のことに考えを奪われる傾向にもよるが、それだけとは言いきれない。さまざまの心理的要因も考えられるが長くなるので省略する。ただ“追突事故にヨワイAB型”という実証された事実だけを示しておく。
A型が、注意力の面で事故をへらし、スピードの出しすぎが事故につながっている模様も、表全体からうかがわれる。これも従来の所見とほぼ一致している。
 
心配事に強いO型、弱いA型(〔5〕の調査結果について)
調査結果〔5〕のアンケート以下は、本人の主観による場合が、きわめて多い。それだけ不確定さが交わりこむ余地も多く、さらに客観的な調査方法を開発する要がある。
ただ、ケロッと忘れられる、でO型が著しく回答率が高く、影響あると答えたのがA型にやや多いのは、一般気質傾向調査と傾向を等しくするもので、数字以上に重視していい。
O型は、感情や神経が少々のことでは傷つきにくく、傷ついてもすぐ回復し、あとへ尾を引かぬタフさをもっている。これが接客業や人に接する仕事面で、有利に働いているが、安定した運転のためにもプラスしていることは言うまでもない。
逆にA型は、心配事、気がかりが定着しやすい。A型自身、それを忘れようと努めるが、心配ごとが大きくなれば押えきれなくなる。
B型、AB型は忘れられると答えた者は少ないが、それが大きな影響を与えることは少ないと見ていい。
 
イライラに弱いB型(〔5〕の調査結果について)
急用などで時間が切迫しているときどの程度運転に影響があるか、についてみると。急用といっても程度の差があり、体験の多少もあって、なお綿密な調査のいつテーマ。しかしイライラの影響がないと答えるB型が極端に少ないのが目をひく。
B型は気分屋では一番で、自分の気分、感情のコントロールに、最も苦しむタイプ。それだけに、気分安定のテクニックを平生から身につけておくか、そうした場合の運転をさけるだけの心がけが必要であろう。
 
おしゃべり平気のA型、B型(〔5〕の調査結果について)
「同乗者のおしゃべり」については、イラだつO型とAB型、案外平気なA型とB型に傾向が分れている。
A型は、運転席に坐れば、運転に専念できるタイプで、B型は環境の影響を一番受けにくい。この結果はうなづける。
O型が、同乗者のおしゃべりを気にするのは、正直言ってやや意外な感を受けるが、O型には人間関係にはなはだ神経質な一面がある。恐らく同乗者が、やや気をつかう必要のある人の場合、会話を無視できぬ悩みが生ずるかもしれない。
B型の目うつりに対し、AB型は明らかに気うつりの傾向がある。そういう意味で、しゃべりかけに、つい気をとられる可能性は最も大きい。ただ付け加えれば、瞬間的な居眠りが、睡眠不充分の際に出やすいAB型は、東名、阪神、東北等の直線状の高速道路などでは、眠気防止のため、ほどよいしゃべりかけが、かえってプラスになることは考えられる。
 
むすび
一言でいえば、このAIU調査も、血液型とドライブ適性、事故対策との関連性の分析のためには、まだ第一歩にすぎない。しかしそれが重大な一歩であることは、間違いない。
部分的ながら、いくつかの傾向が事実として発掘されている。これを手がかりに、今後の適切な分析調査を進め、教習段階からの血液型別ドライバー対策が確立すれば、将来の自動車禍減少への貢献は測り知れぬほど大きいであろう。
 
 
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監修: 能見俊賢
制作・編集: TRIANGLE MOVE
NPO Human Scisence ABO Center(血液型人間科学研究センター)
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